2019.01.30 Wed | US INFO
帰国後の英語力の保持・向上のために
英語圏での生活や現地校での英語での学習によって、せっかく身に着いたお子様の英語力を帰国後も保持し、さらに向上させたいと思っておられる親御さんは多いと思います。今回は、その際の学校選びに参考にしていただける情報をご提供しましょう。
まず、インターナショナルスクールは、ほとんどの授業が英語で行われますし、外国人とともに学びますので、現地校に近い環境だと言えます。ただし、多くの学校が文部科学省の認定校ではないため、9年生を修了しても日本の中学校を卒業したことと同様には認められないことが多く、高校に進学できないことがあります。また、学齢相応の日本語力が習得できない可能性もありますので注意が必要です。
また、帰国生受け入れ校すべてが、英語教育が充実しているわけでもありません。入試では帰国生に配慮があるものの、入学後は国内生とともに一般のクラスで学ぶという学校がほとんどです。
一方、帰国生専用クラスのある学校では、英語力の高い児童生徒がいることを考慮して授業が行われる場合もありますが、それだけではなく、日本語力の低い児童生徒へのサポートも行われています。英語力の保持や向上を目的としているわけではなく、帰国生が負担なく学べる環境があると考えた方が良いでしょう。
●帰国生専用クラスのある学校
小学校:東京学芸大学附属大泉、お茶の水女子大学附属、成蹊、啓明学園、愛知教育大学附属名古屋
中学校:宝仙学園、お茶の水女子大学附属、広尾学園、啓明学園、成蹊、洗足学園、愛知教育大学附属名古屋
帰国生受け入れ校には、英語力の高い帰国生を考慮して、英語の授業のみ別クラスで授業を行う学校もありますが、このような学校は、中学校や中等教育学校に多く、高校では少数です。中学校の教育課程における英語は、帰国生にとって易しすぎるためです。
●帰国生用の英語の特別授業がある学校
中学校:茗渓学園、開智、栄東、立教新座、昌平、渋谷教育学園幕張、市川、帝京、江戸川女子、順天、聖学院、かえつ有明、中村、攻玉社、青稜、実践女子学園、渋谷教育学園渋谷、学習院女子、佼成学園、立教女学院、田園調布学園、東京都市大学付属、大妻、共立女子、白百合学園、三輪田学園、和洋九段女子、十文字、城西大学附属城西、立教池袋、跡見学園、文京学院大学女子、頌栄女子学院、山脇学園、武蔵野東、大妻多摩、桐朋女子、玉川学園、青山学院横浜英和、関東学院六浦、聖光学院、聖ヨゼフ学園、桐蔭学園、横浜女学院、清泉女学院、カリタス女子、桐光学園、湘南白百合、聖園女学院、鶯谷、神戸龍谷、清心、沖縄尚学高等学校附属
中等教育学校:土浦日本大学、桐蔭学園、自修館、海陽
高校:茗渓学園、渋谷教育学園幕張、帝京、かえつ有明、渋谷教育学園渋谷、文京学院大学女子、啓明学園、桐朋女子、英理女子学院、
小学校では、現行の学習指導要領では英語の授業はありませんが、帰国生受け入れ校には、すべての児童対象に英語教育に力を入れている学校もあります。
●英語教育が充実している小学校
作新学院、浦和ルーテル学院、西武学園文理、新渡戸文化、東京三育、聖心女子学院、帝京大学、晃華学園、玉川学園、明星学園、武蔵野東、洗足学園、聖セシリア、函嶺白百合学園、椙山女学園大学附属、暁、百合学院、甲子園学院、
また、英語の授業だけでなく英語以外の多くの授業を英語で教える、いわゆるイマージョン教育を行っている学校も増えています。このような学校では、英語力の保持や向上が期待できます。以下は、帰国生受け入れ校で、イマージョン教育を行っている学校です。
●イマージョン教育を行っている学校
小学校:ぐんま国際アカデミー、幕張インターナショナルスクール、暁星国際、LCA国際、加藤学園暁秀、京都聖母学院、同志社国際、香里ヌヴェール学院、アサンプション国際、ノートルダム清心女子大学附属、英数学館、福岡雙葉、リンデンホールスクール、沖縄アーミークスインターナショナル
中学校:ぐんま国際アカデミー、暁星国際、三田国際学園、加藤学園暁秀、立命館宇治
高校:ぐんま国際アカデミー、三田国際学園、加藤学園暁秀
さらに、ディプロマを取得すれば、全世界のすべての大学の入学資格が得られる国際バカロレア(IB)プログラムを導入し、その授業を英語で行っている学校もあります。ただし、赤字の学校は、帰国生受け入れ校ではありません。
●国際バカロレア(IB)プログラムの授業を英語で行っている学校
小学校:サニーサイドインターナショナルスクール
中学校:昌平、玉川学園、加藤学園暁秀
中等教育学校:札幌市立札幌開成
高校:ぐんま国際アカデミー、玉川学園、都立国際、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢、加藤学園暁秀、名古屋国際、立命館宇治、AICJ、リンデンホールスクール
2020年度から始まる新学習指導要領や大学入学共通テストでは、ますます英語が重視されます。このため、より多くの学校が、英語力を向上させる教育を推進する動きが加速化するでしょう。その中で、お子さんに合った教育を行っている学校を見つけることが重要です。
Written by 丹羽 筆人