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2018.02.28 Wed | US INFO

アメリカで子育て | 妊娠/出産

ドキドキの初診!いつ行くの?どんなことをするの?

 

記事の目次

1)初診はいつ行けばいいの?~初診の流れ。
2)染色体異常のスクリーニング検査・新型出生前診断について。
3)定期健診・超音波について
4)妊婦のビタミン剤(Prenatal Vitamin)

 

初診の話をする前に、妊娠週と各種検査について大まかな流れを表にしました 。

 

1)初診はいつ行けばいいの?~初診の流れ

初診は、だいたい7、8週を過ぎてから病院に行くのがよいでしょう。それ以前に病院に行っても、赤ちゃんが小さすぎるため、超音波検査(アメリカではウルトラサウンドと言う)で確認が取れないことが多いです。ただ、人気の産婦人科だと、妊娠が判明した時点で、予約だけは済ませておくのが賢明です。

 

さて、初診当日はどんな流れになるのでしょうか?

受付をすますと、たいていの場合は、まず問診票に記入するように言われます。ここでは、最後の生理開始日からはじまり、過去の妊娠の有無やその状況、過去の持病や家族の病歴、最後に子宮頸がん検査を受けたのはいつか、過去の手術歴、薬のアレルギーの有無、定期的に飲んでいる 薬・・・とありとあらゆる質問が、あなたを待ち受けています。また、あなたの今までの予防接種記録も初診までに確認しておきましょう。英語があまり得意でない方は、事前に妊娠英語を調べておくとよいかもしれません。

 

医師に会う前に、看護師さんが体重と血圧をチェックし(これらは、毎回の検診で行われます)、時々尿検査も行います。

 

そして医師から診察をうけます。先に記入した問診票を見ながら、医師があなたに質問をしていきます。また、初診では、超音波検査が行われます。おなかの上からの経腹超音波ではなく、プローブという機械を膣内に挿入する、経膣超音波が一般的です。というのも、この段階では、赤ちゃんがかなり小さいため、おなかの上からの超音波では、赤ちゃんが識別されない可能性もあるからです 。ここで赤ちゃんの心拍が確認されれば、子宮内妊娠と判断されます。

 

*医師の指名について:予約時に、特定の医師の指名をすることもできますが、自分とその医師のスケジュールが合わない場合もしばしばあります。基本的に、医師は、数名で1つのチームを形成しているので、特定の医師とスケジュールが合わない場合は、チーム内にいる、スケジュールの合う他のドクターから診察をうけることになります。

 

初診では、血液検査も行います。ここでは主に以下のことを調べます。

 

・血液型(Rh factor )
・風疹検査(Rubella)
・B型肝炎(Hepatitis B)
・ヘモグロビン値(hemoglobin)
・その他、感染症やHIV検査

 

 

2)染色体異常のスクリーニング検査・新型出生前診断(NIPT)について。

無事に妊娠が確認されると、医師から染色体異常のスクリーニング検査について説明があります。これは妊娠11週~14週に主に行われる検査で、専門の超音波技師が、胎児の頸部浮腫(nuchal translucency=NT)の数値を調べ、血液検査、妊婦の年齢とあわせて、13、18、21トリソミー(ダウン症)の確率を出します。

 

また、この他にNon-Invasive Prenatal Test(NIPT)とよばれる新型出生前診断を受ける妊婦もいます 。これは、母体の血液を流れる胎児のDNAを調べ、染色体の状態をチェックする方法です。わずか20㏄の血液を採取するだけでなので、母体にも胎児にもストレスがかからず、また陰性的中率は99.9%以上といわれています。
ただ、これらの検査は確率検査なので、確定診断には、15週~20週の間に羊水染色体検査を 受ける必要があります。

 

 

3) 定期健診・超音波について。

定期健診については、医師や妊娠の状況によって頻度が違うようですが、

・初診から28週までは、月1度の定期健診。
・28週~36週までは、2週に一度。
・36週~40週までは、毎週。

という場合が多いようです。

 

また、アメリカは、日本と比べて、超音波検査はとても少ないです。
初診時に行われるベッドサイドでのもの以外で、確実に行われるのは、

・染色体異常スクリーニング検査(First Trimester Screening Test)(11週~14週)
・妊娠中期超音波検査(Anatomy Scan)(18週~22週)

の2回のみ。これ以外に関しては、通っている医師によって、回数が異なるようです。

 

 

4) 妊婦のビタミン剤(Prenatal vitamin)

この時点で、妊婦用のビタミン剤を飲んでいない場合は、医師からビタミン剤を飲み始まるように言われます。薬局に行って、市販の妊婦用ビタミン剤を自分で選ぶこともできますし、医師に処方箋を書いてもらうこともできます。医師から処方されたビタミン剤のメリットは、ビタミン、特に葉酸の含有量が市販のものよりも多いことです。また、保険によっては、一部がカバーされることが多いので、安くすむことがあります。筆者は、妊娠初期、つわりで苦しんでいる時に、アメリカのビッグサイズの錠剤を飲むことは不可能だったため、グミ状のビタミン剤をのんでいました。

 

 

次回は中期に行われる検査と、無痛分娩についてです。

ページ監修:川北 哲也(産婦人科医)

2009年金沢大学医学部卒。石川県立中央病院、在沖縄米国海軍病院を経て渡米。米国医師免許を取得後、2013-2017年ワシントン総合病院にて産婦人科研修を修了。現在同病院にて周産期専門医(MFM)研修1年目。

Written by ORIGAMI KIDS

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