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2017.04.08 Sat | US INFO

アメリカで子育て | 子育てコーチング

「だから言ったでしょう」って言ってませんか?

 

久しぶりの更新になります。
本当に不定期更新で申し訳ございません・・・。

 

 

先日、私の個人ホームページに、

”「だから言ったでしょう」の破壊力”

という記事をあげました。

 

この記事内では、育児に関わらず「だから言ったでしょう。」の一言が、
どれだけ対人関係を悪くするか、という点について話しました。

けっこうな反響をいただいたのですが、とりわけ多かったのが、
「”だから言ったでしょう”を、子どもによく使ってしまうんです!」というママ達の声。

 

 

ということで、今回は、
この言葉が、子供にどんな影響を与えるかについて、
お話ししていきたいと思います。

 

 

例えば、舞台は公園。

 

あなたのお子さん、A君は、大興奮で走り回っています。

「そんなに走っていたら、転んじゃうよ」

という、あなたの注意もまったく耳に入っていないよう。

その数分後、ステ~ン!

見事に、A君は転んでしまいました。

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

大泣きするA君。駆け寄った、あなたの第一声。

だから言ったでしょう!転んじゃうよって。」

 

 

はい、ここでストップ!では一緒に考えましょう。

 

 

まず、この言葉を言うことのメリットは何なのでしょう?

ずばり!

・お母さんの優越感を満たすことができる。

・・・

以上です。

 

 

では、この言葉を言うことのデメリットは何でしょう?

 

・子供は責められていると感じる。
・子供は恥ずかしいと感じる。
・最初にお母さんからの共感を得られないことにより、
「ママは僕のことを理解してくれていないんだ!」と無意識レベルで感じる。
・そもそも、そんな言葉を投げかけても、状況が改善するわけではない。

 

 

考えてもみてください。

 

あなただって、他人の忠告を無視して、何かに失敗してしまった時に、
パートナーや両親、お友達から「だから言ったでしょう。」と言われて、
いい気分にはならないですよね?

 

大人が言われて嫌な言葉は、子供だって言われたくありません。

 

 

確かに、お母さんの言うことを聞かなかったから、A君は転んでしまったわけですけれど、
そこで、「だから言ったでしょう。」といったところで、転んでしまった過去を変えることはできません。

 

 

「だから言ったでしょう。」をうけて、A君は、
「ママは僕が転んだことを心配するよりも、自分のことを正当化するほうが大事なんだ」
と、無意識のうちに感じてしまうのです。

 

 

人は失敗から学ぶもの。子供だって同じです。

 

 

次回から、「だから言ったでしょう。」と言いたくなったら、
いったん、そこで深呼吸してください。

 

 

そして、誰にとってもメリットにならない、その言葉をお子さんにかけるよりも、
その時のお子さんの感情や気持ちに寄り添ってあげてください。

 

これから同じような状況で転ばないためには、痛い思いをしないためにはどうすればよいのか、
ということは、そのあとから話し合っても遅くはありません。

Written by マレー上野真衣子

マレー上野真衣子

海外在住女性専門ライフキャリアデザインコーチ。結婚、妊娠・出産、パートナーの転勤等、女性のライフステージの変化に合わせた人生設計やキャリア形成に関するコーチングを主に行っている。こどものためにお母さんが学ぶコミュニケーションスクール、マザーズコーチングスクールのマザーズティーチャーでもあり、海外で子育てを頑張る日本人ママを対象に、対面やオンラインで「ママのためのコミュニケーション講座」を開講中。
関連ウェブサイト:https://maikomurray.com, http://motherscoachingschool.com/